日経平均が1万円前後まで上昇し、投資家心理の改善に伴い、投資信託の購入が増え始めているそうです。反面、投資信託は危険と警告する記事もあり、投信は買い場なのか、売り場なのか、判断に迷うかもしれませんが、正常な相場というものは、そうした判断が難しいものです。
投資信託を購入する人たちの考えは、相場は底を打ち、今後下落の可能性が少ないと考えているのでしょうが、個人的には同意できません。相場は、二番底を形成すると考えており、そもそも、問題は何も解決していないのです。大幅な経済活動の縮小から、リバウンドしただけであり、今後問題が表面化する可能性が高いですね。特に、自動車などの高額品が問題で、日本をはじめ世界中で、補助金を出して購入を進めていますが、これが、今後の需要の先取りしてしまうため、来年以降の深刻な低迷を招くという声が聞かれます。特に、ヨーロッパの自動車産業で警戒感が強く、ヨーロッパの自動車メーカーの経営者の危機感が強い点に不安を感じます。現在が、株高の最終局面で、今後下値を探ると考えています。
一方、投信の解約を勧める記事などがありますが、それが経済見通しの結果によるものならば理解できますが、ただ、単に投信を悪者にしている記事が多いように感じられ、こうした意見にも同意できません。一昨年以降、基準価額を大きく下げたファンドが多いですが、これを持って、投信を悪者にすることはできません。本質的に、投資信託は、相場の下落局面で利益を出すようになっておらず、特殊運用型の投信には、株価下落で利益を出すものがありますが、これも目論見と異なる方向に相場が動けば損失が出ます。ヘッジファンドと違って、絶対的なリターンを追及しているわけではありませんから、相場の急変によって、基準価額を減少させたとしても、商品の構成上仕方がないのです。いわば設定時期が悪かったわけで、基準価額の減少だけを見て、投信が危険だとか、ファンドマネージャーが無能というのは、やや行き過ぎた意見だと思います。目論見書通りの展開になって、始めて利益を出せるのが、投資信託(ミューチュアルファンド)なのであって、相場の状況に左右されず、リターンを出すべきというなら、ヘッジファンドを購入すべきなのです。
個人的には、相場が二番底を形成し始めると考えているので、一般的な投信は売り場でしょうが、株式ベア型などの、相場の下落時に利益を出す特殊運用型は買い場だと考えています。株式ベア型の場合、株式相場が上昇すると、損失が発生しますが、相場が下がると考えているなら買いです。また、二番底を形成すると考えていますが、底割れには至らないだろうと考えていますので、保有している投信を積極的には売りたくない。考え方としては、株式ベア型投信を購入し、相場が再度上昇に転じた時点で、これを解約して、通常型の投信を買い増すのが、ベターではないでしょうか。
一番理解できないのが、含み損を抱える投信解約して、新しい投信に乗り換えることで、しかも、同じタイプの新しい投信に乗り換えるなら、解約の意味はありません。またタイプの違う投信に乗り換えるにしても、これまで保有していた投信をすべて解約して、新しいファンドに全額つぎ込むのはあまりにリスキー。乗り換えるなら、一部を損切りして、新しい投信を購入するようにすべきでしょう。もしくは、これまで保有していたファンドは塩漬けにして、新規資金で購入するかです。重要なのは、自分の相場観に基づいて、自分なりのポートフォリオを組むことで、それがめんどくさいというなら、優秀なファンドマネージャーが率いる、ヘッジファンドに投資したほうがいいでしょう。もっとも、自分の相場観を作れないなら、いかなる種類の投資からも手を引くべきですが・・・。
一般的な投資信託は、目論見書通りに展開となってはじめて利益が出ます。このことをしっかりと理解して、どのような状況でリターンを生み出すファンドであるか、しっかりと理解した上で、購入することです。また、一つのファンドに資金を集中させず、複数のファンドに分散するのがベターですが、同じタイプのファンドを複数に分けて購入しても意味がありませんので、異なるタイプのファンドに分散すべきです。そして、資金の額を調整して、リターンを生み出すようにすべきです。また、日本株投資ファンドと、日本株ベア型ファンドを同じ金額投資しても、利益が出ないどころか、マイナスになってしまう点にも注意してください。日本株の上昇に期待するファンドと、下落を期待するファンドに同じ金額を投じても意味がありませんから。
不勉強な人間が、投資で利益を出すことはありません。その意味で、投資というのは非常にフェアなものです。この事実をしっかり頭に入れた上で、投資に臨みましょう。今週もよろしくお願いします。
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